高校生のための鑑賞「ボエーム」の舞台稽古。

何度も言ってしまうが、同じ作品をチガウ指揮者で同じ期間に経験できるのは本当に楽しい。ヨーロッパの劇場では珍しくないことかもしれないが、これはなかなかの贅沢。

この数週間、プッチーニのそれはそれは細やかな音色づくりを堪能。1幕の終わりや、あの有名なムゼッタのワルツの中などでも、ほんの何拍かの間にミュートをつけたり取ったり。それだけでまったく色合いが変わる。また、ロドルフォのアリア「冷たい手を」の終盤、ヴィオラのトレモロにはfittissimo、できるだけ密な、細かいトレモロをと指示があり、ミミとの出会いにまだ興奮冷めやらぬロドルフォの心中があらわされるが、ミミのアリアの後の同じくだりではその指示はなく、心が通じ合った安堵と高揚がその穏やかなトレモロで表現される。繊細で緻密な上に、心に迫る身近な悲劇。。

今回の本公演のロドルフォ、スティーヴンはミミのアリア(mi chiammano~)の間中、ポカンと口を開けて彼女に見惚れている。かわいい。

明日も舞台稽古。

はりきって参りましょう。

おやすみなさい。よい夢を。。。

tacaco

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