新国立劇場、年末恒例の「くるみ割り人形」のリハが開始。マエストロ・バクランである。私が大好きなのは、マエストロがいつも初めてこの曲にとりかかるかのように、それはまるで初めて運命の人に出会ってしまったかのように毎度その曲に向かい合うから、なのだ。死ぬほどヤってるのに、毎回「初めて」なのだ。言うのは簡単だが、そうできるのかというとそれは実はむしろ不可能に近いのだけれど、それが演奏者の本分である、からなのだ。

旧Twitter、現Xにて(言い慣れない)、こちらも尊敬する宮川彬良氏が「音楽会とはいつもある意味音楽葬です」と。これには心臓を撃ち抜かれるような衝撃とともに肯首。氏のその心のありようは、先日ヤマトでご一緒した時にも身をもって感じていた。マエストロ・バクランにもそのような意気を感じる。チャイコフスキーへの、音楽への「敬意」、だ。そんな場面でどう振る舞うか、には図らずも、否応なく「ヒト」が表れる。。。

そんな素晴らしいリハの後は一旦帰宅したのち、某所まで小一時間ほど歩く。そして貴重な楽しい時間。詳細はまたの機会に。。。

おやすみなさい。よい夢を!