マエストロ・バクランが帰ってきた。新国立劇場のバレエ「ジゼル」のオーケストラリハーサルだった。昨年末、今年初頭の「くるみ割り人形」でご一緒した後、2月末にマエストロの本拠であるキエフがロシアからの攻撃を受けた。消息を案じ耳にした話ではその後ご家族ともどもポーランドへ、とのことだったが、今日数ヶ月ぶりに直にお会いできて安堵した。この間のご苦労はいかばかりか。。。。。以前と変わりなく熱くテンション高いリハとなったが、時折垣間見えるその表情には今までにはなかった影をちょっと感じる。我が身を顧みればさしあたって命の危険に晒されることない暮らしに感謝しつつ、甘んじて終わらず「平和」を希求し守ることを考えたい。身近なところから。断絶からは敵意しか育たない。表面的でなく、相手の心に耳を傾けることからしか争いは避けられない。誰にでも守りたいものはある。だからそのために主張しなければ、戦わなければならない時が誰にでもある。堂々と向き合うことを避けて無視を続けても、何も変わらない。独りよがり、思い込みは一番厄介。国同士の争いも元は一人一人の人間のこと、当たり前の正しいことを正しいとする善意を忘れかけた時が危険だよ。愛が足りてない。そして人は日々に、周りに流されやすい。特に我が国の人々は。。。。

などと考えた。19時までの予定のリハを18時50分まで、とほぼほぼみっちりやってw「さあ、今日はみなさんに『10分』をプレゼントしますよ!」と締めくくった愛すべきマエストロ、明日からのピットでのリハも楽しみ。

昨日までの疲れがまだまだ。。。今朝の早朝ドイツ語はキツかった。。。

おやすみなさい。よい夢を。

tacaco

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