亡き父は38の若さで脳溢血に倒れ一命こそ取り留めたものの64歳でなくなるまで半身不随、言語障害、構音障害が残った。それまでは立板に水のお喋りで、歌が得意だった父だが、以来歌うことはもちろん、口数も減った。小さい頃に父の膝で歌をきいた微かな記憶はなくもないが、曖昧。今はどこかにしまい込んでしまってあるオープンリールに録音したものを小さい頃に聞いた父の歌声の記憶があるのみだ。「知床旅情」や「雪の降る街を」なんかを歌っていた。大学生活と就職後の数年を転勤で北海道で過ごした父は、かの地がたいそう性に合ったようで、もし元気で晩年を過ごしていたら別荘の一つも持つか、移り住んでいたかもしれない。母は寒いから嫌だと抵抗しただろうが。そんなわけで、この曲たちは私とって父に直結wしてしまう歌たち。

今日は、明日本番のこのコンサートのリハhttps://saegusa-s.co.jp/concert/con221007.html 

元々は「オホーツクの舟唄」というのだそうだ、知床旅情。知らなかったよ。加藤登紀子さんや倍賞千恵子さんのカヴァーが有名だけれどなんと30人近い方々がカヴァーしてるのね。親しみやすい美しいメロディ。明日は神野美香さんの沁みる歌で。

ほとんどが三枝先生のアレンジ。ご自身「へんなアレンジ」と仰るが、とてもおしゃれに変身した「からたちの花」や「初恋」、どうオシャレかというとバーの片隅で聴いてるみたいな、刺激的なコードで新たな装いがほどこされてる感じ。個人的には「夏は来ぬ」の一番最後のヴィオラパートの音にシビれてる。日本の素晴らしい歌が満載。本番楽しみ。

秋を飛び越えて冬のような夜風。。。

温かく、よい夢を。おやすみなさい。

*表題画像は内容とは無関係です。久しぶりにオペラシティの丸亀製麺で晩ごはんw

tacaco

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